労働組合の活動はボトムアップが基本であるため、組合員の声を集約して活動に反映させることが重要です。しかし、労働組合の規模が大きくなると、全国に組合員が在籍するケースも多くなるため、一人ひとりの意見に耳を傾けたり、組合活動を周知したりすることが難しくなります。そうした場合には、エリアや県などの単位で全国を区切り、支部を設置します。また、支部単位でも規模が大きすぎる場合には、さらにその下に分会を置きます。支部や分会は、より地域に密着し、組合本部と職場の橋渡しをする役割を担います。
支部・分会が行う組合活動は、大きく分けて3つです。
1.本部と職場をつなぐ
組合員から集めた意見をもとに、支部大会や支部委員会で支部の意思決定を行い、本部に意見を具申します。また、本部から発信された情報を、機関誌や集会等を通じて組合員と共有します(情報宣伝活動)。
2.支部・分会内での課題解決
職場で起きた問題について、会社との話し合いを通して解決を図ります。
3.組合員の団結力強化
支部・分会独自のセミナーやレクリエーション活動を実施します。組合員同士の交流を促し、意見を出しやすい環境をつくることで、働きやすい職場へと導きます。
このように、各職場における日常的な組合活動は、支部や分会が中心となって行います。日ごろの活動を通して組合の意義や役割を伝え、きめ細やかなフォローを入れることで、組合員にとって「いざという時に頼れる」支部や分会にしていきましょう。