一般的に保障事業をさす「共済」という言葉には「お金を出して互いに支え合うこと」や「相互扶助」という“助け合い”の意味があります。労働組合の原点は組合員の力を合わせて労働環境を改善していくという“助け合い”の精神です。共済制度もまた、長時間労働や低賃金の中で病気やけが、不慮の事故などに見舞われた労働者を助けるために生まれました。
共済制度の特徴は保険と違い、組合員とその家族のみが加入できることや、利益を目的としていないため掛け金が比較的低いこと。JA共済・コープ共済などが知られていますが、働く人を対象とした共済制度として全労済や産別、単組ごとに様々な共済制度がつくられています。
労働組合で運営している共済には組合員の職場環境や仕事内容に合わせたプランがあります。共済の担当者も職場環境を把握しているため、組合員はきめ細やかなサポートが受けられるのがメリット。共済制度を利用している同じ職場の人や組合員からプランの利点や実例を聞くこともできます。
「助け合い」の理念から生まれた労働組合と共済制度。労働組合としての活動で労働条件・労働環境を改善し、共済事業で組合員の生活をサポートする。この2つが両輪となって機能することで、組合員はより、安心で充実した暮らしを得ることができます。