バイトテロって知っていますか?―企業イメージがバイトで決まる時代

2019.9.18

 「バイトテロ」という言葉を耳にしたことはありますか? バイトテロとは、アルバイト従業員がSNSに投稿した不適切な発言や写真に対して批判が殺到し、炎上することです。実際に起こったバイトテロとして世間を騒がせたのは、お客様に提供する食材を粗雑に扱った動画をSNS(インスタグラム)に投稿したもの。動画が与えるインパクトは大きく、企業(店側)のイメージが損なわれ、休業や閉店に追い込まれるケースもあります。バイトテロを行ったアルバイト従業員に対しては、損害賠償を請求する企業もあり、投稿した側の代償も大きいのが特徴です。
 
 企業側とアルバイト側の両者がダメージを受けるのにもかかわらず、バイトテロはなぜ起きるのでしょうか。主な原因は2つ考えられます。1つは、アルバイトのネットリテラシーの低さ。もう1つは、アルバイトに依存した労働環境です。

 ネットリテラシーとは、インターネットの特徴を理解し、トラブルを回避しながら正しく利用できる能力のことをいいます。個々人がSNSなどの媒体を通して情報を発信できる現代社会において、ネットリテラシーは誰もが身につけるべき基本スキル。ネットリテラシーを身につけず、ネットの危険性を十分に理解せぬまま安易にSNSへ投稿してしまうアルバイト従業員は、自分の行為がバイトテロにつながることを想像できません。
 また、多くの飲食店は人手不足の状態にあり、働き手をアルバイトに依存する状況が続いています。そのため、アルバイト従業員の悪ふざけ等をチェックする社員を配置しないまま営業している店舗も存在します。また、待遇の低さや、教育体制が不十分な状況が、バイトテロを引き起こす原因になることもあります。
 
 バイトテロの責任をアルバイト従業員のみに押し付けても解決には至りません。アルバイト従業員が、働き手の主力になったにもかかわらず、アルバイト教育に対して十分な時間を割けなかった企業側にも責任の一端はあるのです。企業側は「アルバイトだから」という意識を捨て、社員と同レベルの制度やマニュアルを整えるとともに、労働環境の改善を進めていくべきでしょう。また、労働組合もあらためて非正規雇用労働者の労働環境に着目し、誰もがイキイキと働ける環境を求めていく必要があります。 

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