「自分に適した仕事」で悩む就活生たち 仕事のやりがいはどこで決まるのか?

2019.6.23

 株式会社DYMが行った「就職活動に関する調査」によると、現在の就活生の悩みの1位は「適した仕事がわからない」であり、多くの就活生が志望する企業選びに苦労しているようです。

 株式会社マイナビが行った「2019年卒マイナビ大学生意識調査」によると、今の就活生が志望する企業を選択する上でのポイントは「自分のやりたい仕事ができること」が1位であり、就職活動では「好きな仕事ができるかどうか」を重視する人が多いようです。しかし一方では、好きなことが見つからない就活生も多く、このことが「適した仕事がわからない」という悩みに繋がっていると言えます。
 

 ところで“そもそもやりたい仕事を選ぶこと”は就職活動における正解なのでしょうか。エン・ジャパン株式会社が行った「仕事のやりがいと楽しみ方調査」によると、実際に仕事をしている人が感じている“やりがいを感じる理由”の1位は「お礼や感謝の言葉を言われたから」であり、「興味のある仕事だから」という回答は大差をつけられる形で6位だったという結果があります。

 つまり、仕事にやりがいを感じる要因は「自分の好きなことだから」だけではないのです。もし仕事選びで悩んでいるのであれば、“好き”という視点だけにこだわらず、「人から感謝されたこと」など別の視点で探してみても良いかもしれません。

 また就活生が仕事選びで悩む一方で、企業や労働組合としても仕事へのやりがいや満足度を高める取り組みが求められています。従業員がお互いに感謝の気持ちを送り合う「ありがとうカード」など、感謝の見える化をしてやりがいを高めようとしている企業もあれば、ライフワークバランスを保つことで満足度を高めようとしている企業も見られます。従業員自身がやりがいを感じられる努力をすることも大切ですが、企業や労働組合でも従業員がやりがいを感じられるための取り組みや変化が必要とされています。

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