生保労連 女性組合役員交流会“いきいきCafe”開催

2014.11.26【現場レポート

組合・会社を越え、ざっくばらんに話せる場

組合活動に参画し、女性目線で情報発信を

 全国生命保険労働組合連合会(生保労連)は2014年11月12日、東京・丸の内(TKP東京駅丸の内会議室)で女性組合役員交流会「いきいきCafe」を開催した。同交流会は2011年にスタートし、今回で5回目。女性組合役員の活躍をサポートすることを目的に、組合・会社や職種を越えた交流の場を提供している。

「女性役員が組合の牽引役に」参加者にエールを送る浜田委員長

 
 会の冒頭、浜田一郎中央執行委員長は「生保産業は女性が8割を占め、生保労連も25万組合員の8割が女性。だからこそ、もっと女性が組合活動に積極的に参画し、女性目線で情報発信していくことが必要だ。今日は組合・会社を越えて、ざっくばらんに日頃の課題や悩みを語り合ってもらいたい」と挨拶した。
 交流会では、生保労連における現在の取り組みを紹介した後、エンパワーメント研修、さらに情報交換を兼ねた懇親会が行われた。
 

「なおそうとするな、わかろうとせよ」

宮城氏による研修の様子。研修中は男子禁制

 今回のメイン企画である研修のテーマは、「リーダーシップとコミュニケーション」。法政大学キャリアデザイン学部教授・宮城まり子氏を講師に迎え、職場や組合において「リーダーとして求められるコミュニケーション力」をアップさせるためのポイントやヒントを、グループワーク形式で学んだ。
 
 宮城氏によると、『リーダーの役割にはP(パフォーマンス:生産性を向上させる役割)とM(メンテナンス:人間関係を維持し、良い職場風土を築く)がある。リーダーシップの発揮にはコミュニケーションが大切である。コミュニケーションとは、互いに共有し、共感し、共通性を築く行為。良いリーダーは、コミュニケーションの主役はあくまでも相手(メンバー・組合員)であると認識したうえで、相手に合わせてボール(話)の投げ方を変えることができる人。相手がボールをキャッチできて初めてコミュニケーションが成立する』という。
 

グループワークで“コミュニケーション”のポイントを体感しながら学ぶ

 また、『コミュニケーションの核は“聴く”ことにある。相手に関心をもって観察し、タイミングよく声を掛け、相手が話し始めたら、聞き役に徹する。「役に立ちたい」「何かアドバイスをしなければ」と焦らずに、十分に耳を傾け、相手の気持ちを理解することが大切』と説明した。
 参加者からも、「これからは“聴く”ことをもっと意識したい。組合でも職場でも役立つ内容だった」「一方的な講義ではなく、学びながら自分の考えをアウトプットできることが楽しかった」「組合や会社を越えて普段の働き方なども知ることができ、参考になった」と好評だった。今後の活動に資するスキルを身につけることができ、なおかつ女性役員同士、気兼ねなく話ができる貴重な体験となった。
 

気づきの場の提供が生保労連の役割

 生保労連では、2014年1月に、「『男女共同参画』の着実な前進に向けた中期取組み方針<2014.1-2020.8>」を策定しており、男女共同参画の実現には女性の活躍が重要との認識を示している。
 今回、「いきいきCafe」で研修を取り入れたのは、「女性同士で単に意見交換するだけではなく、多くの学びや気づきを得て、組合・職場で活かしてもらいたい(生保労連本部)」という理由からだ。生保労連では、こうした機会の提供を産業別労働組合の役割と考え、今後も「いきいきCafe」のさらなるパワーアップを図っていくとしている。

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